薬歴をいかに早く書くか
薬歴を早く書くということは薬剤師の永久の課題かと思います。
ドクターのカルテには一言「Stable」と書いて終わらせてもいいのでしょうが、薬剤師は毎回10項目確認などやることが多岐に渡っております。
なんであんなに書類が多いのだかとも思いますが、きっと薬剤師の記録には内容が乏しいからどんどん厳しくなっているのでしょうか。
本来は指導をしていて何も言わない患者さんであっても何かしら確認して行ったり考察はすべきなのだと思います。本当に何もない人もいますが。
頭がきを充実させたり、検査値を聞いたり処方箋に書いてあったらそれを記録してアセスメントしたり腎機能の推定値を記載するのはもちろんですが、ここではあくまで早く書くためにどうすればいいかを解説したいと思います。
私はとにかく何かあった患者さんに関しては充実した薬歴で記録を詳しく書き、何もなかった回に関しては簡素なものでよいと思っています。
もし個別指導など当たった時であっても指導官が見て、全て充実している必要はないが、要所要所でしっかりと薬剤指導をしているのは評価してもらえるかと思います。
とにかく何もない時の薬歴の速さを速くし、何かあった薬歴に時間を注げるように。
そして、全体的に早くなるように。そんな風に思います。
①まずはフォーマットを固定するのがいいと思います。
S:いつもと変わりないです。
O:薬剤変更記録など
A:併用、副作用、残薬、服薬状況、問題なし
EP:続けてください。
のような感じでSOAPのベーシックな形を固定するのがいいでしょう。
全く何もない時のSOAPを固定していないとあれこれ何もない記録にも関わらず考える時間を使ってしまいます。
とにかく何もない時はサラッと書けるように固定してしまいます。
もちろん上記のベーシックなSOAPが毎回羅列しているのはよろしくないので、患者さんが言ったことがあればS:は毎回変えていくべきでしょう。
また、そのS:から思うことがあればA:に記載していいでしょう。
とにかく、型を考えてその上で今回投薬した内容を追加していくのがいいです。
手書き薬歴というところは今はあまりないかと思いますが、手書きであれば上記のものをとにかくひたすら書いて、それから何かあれば追加していくイメージで。
電子薬歴のところでは、上記のものを辞書登録してしまい、一瞬で出るようにします。
その上でその日あった内容を追加していきます。
この方法でかなり早くなるとは思います。
2.薬歴を早く書く方法の2番目は、ゲーミングマウスを使用する方法です。
ゲーミングマウスと言ってゲームをする人がよく使うマウスなのですが、このマウスにはマクロというプログラムを入れることができます。
ゲームのことは詳しく知らないので何に使うか詳しくは知らないのですが、要するにコマンドとかこのあとこうやって動かすみたいなものを記録しておくとそのボタンを一つ押したら複雑なコマンドや技ができるようになるみたいです。
そのためボタンをどの手順で押してマウスをどこに動かすなどの動作を記録することができます。
同じ手順を何回も行う薬歴作成についてはこのゲーミングマウスを応用して自動で薬歴作成をすることができます。
前半で言ったようにSOAPのベーシックな形をいくつも量産することができます。
ボタン一つでベーシックなSOAPが薬歴上に入るようにすることができます。
また、薬歴システムから在宅の報告書を作成するところが多いと思いますが、この在宅の報告書作成にもかなりこのゲーミングマウスは有効です。
マクロを組み合わせていけば様々なことに応用することができます。
月に4回算定しているところは4回分の報告書を一気に作成することができます。
是非使ってみて効率化を測ってもらえたらと思います。
3.薬歴をいかに早く書くかの3番目は音声入力を駆使することです。
実際に話す方が入力スピードよりも早くできることが多いと思います。
あっという間に200字300字書けると思います。
音声入力するとタイピングの6倍早いという情報もありますが、頭の中で組み立てられた文章を読んであげることによって前後の文脈から判断して漢字変換してくれるようです。
実際には入力間違えなどもあるかもしれませんが、このシステムを使えばかなり早く書くことができます。
会社のデバイスを用いるか、自分の携帯電話を使用することになるかと思いますが、できれば会社でこういう音声入力が可能なデバイスを用意してもらうのが良いかもしれません。